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泌尿器科
当科は京都府北部における泌尿器科診療の基幹病院として、泌尿器科全般にわたる質の高い医療を提供しております。
各疾患における標準的な治療の遂行をモットーに、EBMに基づいた治療法の選択を行い、手術療法も積極的に取り入れています。手術件数は年間約360件で、内容的にも良好な成績を収めています。
診療分野は、前立腺癌などの泌尿器科癌をはじめ、前立腺肥大症や女性の尿失禁など排尿障害に対する治療、透析・腎不全診療など多岐にわたります。小児泌尿器科診療も、尿道下裂などの高い専門性を必要とする手術以外は当院で行っております。
さらに最近では患者さんの術後の痛みを出来るだけ少なくする工夫をしており、特に腎摘出術については腹腔鏡手術を取り入れております。これにより、術後の早期回復が実現しています。膀胱全摘においては、尿路変更として回腸を利用した新膀胱造設を積極的に行い、患者さんのQOL向上につながっています。
また女性の骨盤内臓器脱に対してはメッシュを利用したTVM手術を数多く行っており、良好な成績を収めています。
透析医療では約130名の維持透析患者を診療しています。透析療法開始後も腎機能をなるべく温存するため、腹膜透析を積極的に導入しています。透析患者さんのトラブル時には昼夜を問わずスムースに対応できる体制を整えています。
ダヴィンチは、低侵襲技術を用いて複雑な手術を可能とするために開発されました。この装置はロボット部と操作部、助手用のモニターで構成されており、高画質で立体的な3Dハイビジョンシステムの手術画像の下、人間の手の動きを正確に再現する装置です。ロボット部には先端に鉗子やメスなどを取り付ける4本のロボットアームと内視鏡が装着され、作業を行う鉗子は、人間の手をはるかに超えた可動領域をもち(可動域90°、回転角540°)、術者は鮮明な内視鏡画像を見ながら、精緻な手術を行うことができます。
【 ダヴィンチ手術の特徴 】
① 体への負担が少ない
数ヵ所の小さな切開部から手術を行うため、傷が小さく、出血も抑えられ、手術後の回復が早く、患者さんの負担が軽減されます。
② 鮮明な3D画像
高画質で立体的な3D画像を映し、最大約10 倍のズーム機能により、手術者は患部を拡大視野でとらえることが可能です。
③ 精密な動きと可動域
高い集中力が必要な緻密な手術において、人間の手より大きな可動域と手ぶれ補正がされた正確な動作をロボットアームへ伝達することができます。
④ 合併症が少ない
前立腺がんの手術は、前立腺が狭い骨盤の奥にあり、近くに血管や尿道括約筋、勃起神経があるため、出血しやすく、術後に尿失禁や性機能障害(勃起不全)などが起こる可能性があります。
ダヴィンチには、狭い空間でも良好な視野を得て、精緻な操作を可能にする機能があり、より安全・確実な手術が期待されています。
番号 | 手術名\年度 | 令和元年度(2019) | 令和2年度(2020) | 令和3年度(2021) | 令和4年度(2022) | 令和5年度(2023) |
1 | 副腎摘除術(開腹) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2 | 副腎摘除術(鏡視下) | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 |
3 | 経皮的腎・尿管砕石術(PNL) | 0 | 1 | 4 | 3 | 1 |
4 | 体外衝撃波砕石術(ESWL) | 36 | 0 | 13 | 11 | 18 |
5 | 腎部分切除術(鏡視下) | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
6 | 単純腎摘除術(鏡視下) | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 |
7 | 根治的腎摘除術(開腹) | 6 | 1 | 0 | 0 | 0 |
8 | 根治的腎摘除術(鏡視下) | 3 | 4 | 9 | 2 | 8 |
9 | 腎尿管全摘膀胱部分切除術(鏡視下) | 1 | 3 | 3 | 7 | 4 |
10 | 経尿道的尿管砕石術(TUL) | 24 | 27 | 35 | 31 | 53 |
11 | 膀胱脱メッシュ修復術 | 21 | 1 | 0 | 1 | 0 |
12 | 膀胱全摘除術(開腹) | 2 | 7 | 1 | 1 | 2 |
13 | 尿管皮膚瘻造設術(膀胱全摘除術を伴うもの) | 0 | 4 | 0 | 1 | 1 |
14 | 回腸(結腸)導管造設術(膀胱全摘除術を伴うもの) | 0 | 3 | 1 | 0 | 1 |
15 | 新膀胱造設術 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 |
16 | 経尿道的膀胱腫瘍切除術 | 52 | 29 | 45 | 32 | 41 |
17 | 尿失禁手術(TVT、TOT) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
18 | 精巣摘出術 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 |
19 | 高位精巣摘出術 | 1 | 1 | 2 | 1 | 0 |
20 | 停留精巣固定術 | 1 | 0 | 2 | 1 | 0 |
21 | 経尿道的前立腺切除術(TUR-P) | 38 | 6 | 3 | 2 | 1 |
22 | 経尿道的前立腺核出術(HoLeP) | 6 | 5 | 3 | 13 | 21 |
23 | 前立腺被膜下摘出術(開腹) | 6 | 0 | 0 | 0 | 0 |
24 | 前立腺全摘除術(開腹) | 3 | 0 | 0 | 1 | 1 |
25 | ブラッドアクセス関連 | 59 | 83 | 56 | 45 | 35 |
26 | CAPD用カテーテル関連 | 13 | 6 | 3 | 8 | 6 |
27 | その他(前立腺生検、尿管ステント挿入、腎瘻造設術など除く) | 64 | 57 | 85 | 72 | 108 |
28 | ダヴィンチ手術 | 29 | 21 | 12 | 17 | 14 |
合計 | 372 | 259 | 280 | 249 | 315 |
医師免許取得年度 | 平成3年度 |
出身大学 | 京都府立医科大学 |
専門領域 | 泌尿器腹腔鏡手術 泌尿器化学療法 |
所属学会 | 日本泌尿器科学会 日本泌尿器内視鏡学会 |
認定医・専門医等 資格 |
日本泌尿器科学会専門医・指導医 日本泌尿器内視鏡学会 腹腔鏡認定医 da Vinci surgical system 術者認定取得 |
コメント | 排尿のトラブル、尿路系の癌、慢性腎不全の透析治療でお悩みの方は、一度泌尿器科を受診して下さい。 |
医師免許取得年度 | 平成9年 |
出身大学 | 和歌山県立医科大学 |
専門領域 | 泌尿器科一般 |
所属学会 | 日本泌尿器科学会、日本泌尿器内視鏡学会、日本透析学会 |
認定医・専門医等 資格 | 日本泌尿器科学会 専門医・指導医 |
コメント | 患者さんと相談した上で、最適な治療を行いたいと考えています。 |
医師免許取得年度 | 令和2年度 |
出身大学 | 京都府立医科大学 |
専門領域 | 泌尿器科一般 |
所属学会 | 日本泌尿器科学会、日本泌尿器科内視鏡・ロボティクス学会 |
認定医・専門医等 資格 | da Vinci surgical system 術者認定取得 |
コメント | 患者さん一人一人に真摯に向き合う医療に努めてまいります。 |
医師免許取得年度 | 平成元年 |
出身大学 | 京都府立医科大学 |
専門領域 | 泌尿器科全般、前立腺がん検診、超音波医学 |
所属学会 | 日本泌尿器科学会、日本癌治療学会、日本泌尿器内視鏡学会、日本泌尿器腫瘍学会、日本癌検診診断学会、日本小児泌尿器科学会、日本超音波医学会、日本感染症学会、日本排尿機能学会、米国泌尿器科学会 |
認定医・専門医等 資格 | 日本泌尿器科学会 指導医・専門医、日本超音波医学会 指導医・専門医、日本癌検診診断学会 認定医、医療安全管理者、卒後教育プログラム責任者、放射線取扱主任者、ICD(感染コントロール医師) |
コメント | 病院長としての管理・運営ならびに専門の泌尿器科診療を担当します。 |