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循環器内科
心不全とは、なんらかの心臓機能障害が生じて心ポンプ機能の代償機転が破綻した結果、呼吸困難・倦怠感や浮腫が出現して運動耐容能が低下する臨床症候群と定義されます。近年、心不全患者は超高齢化社会の進行と共に急激に増加しており、『心不全パンデミック』として本邦で最も重要な医療課題の一つとなっています。心不全を来たす原因疾患には、虚血性心疾患や不整脈疾患の他に拡張型心筋症・肥大型心筋症・二次性心筋症や心臓弁膜症(狭窄症・閉鎖不全症)などがあります。治療はβ遮断薬やACE阻害薬・ARB、利尿薬など薬物治療が主体ですが、適応例では前述の虚血性心疾患に対するPCIや不整脈疾患に対するアブレーション治療及び心臓再同期療法(CRT)など積極的に治療介入を行っております。また、心臓弁膜症や大動脈疾患など外科的手術が必要な症例に関しては、心臓血管外科と定期的に合同カンファレンスを施行し治療方針について協議しております。
一方、心不全は下記のごとく経過と共に身体機能の低下を来す病態であり、長期的な治療介入や患者教育にて心不全再入院をできる限り予防することが大切になります。当院では2014年10月から心臓リハビリテーションを導入しており、リハビリテーションにて運動耐容能改善や心機能改善効果が期待でき、また生活指導も合わせて行うことで心不全再発予防に取り組んでおります。
(急性・慢性心不全診療ガイドライン2017版より抜粋)